住む場所を探す時に確認したい、自治体情報の見える化サービス7選

物件の間取りやこだわり条件も大事ですが、その物件が建っている街は暮らしやすいのか?大半の場合は、実際に住んでみないと分からない事が多いと思います。しかし、実は公開されているデータを確認する事で事前に知る事ができる情報もあります。今回はそんな住む場所を探す時に役に立つ「自治体情報の見える化サービス」を紹介します。

1, ふるさとクリック

人口の増減率から暮らしやすさを推測する
国勢調査や各省庁が定期的に公開しているデータを集計し、日本地図上で自治体間の相対比較と過去からの推移を見える化したサービスです。誰でも無料で閲覧する事ができます。例えば、過去五年単位の人口増減率、出生率、ごみ排出量、高齢者の医療費等、様々な切り口で自治体毎の状態を確認する事ができます。マクロなデータですが、人口増加傾向にあるのか減少傾向にあるのかは自治体サービスの充実度の結果とも言えるため、転入を検討する際には参考になると思います。

出典:ふるさとクリック

WEBサイト
・運営元:株式会社 日本経済新聞社

2, 地盤カルテ

地盤に特化したリスク情報をカルテとして提供
言わずもがな、日本は地震大国であり、台風の通り道でもあるため土砂災害等自然災害が頻繁に発生します。我々にできることは、その日に備えリスクを理解し、最小限に抑える努力をすることではないでしょうか。自然災害にまつわるリスクの中でも地盤のリスクに特化した情報を提供するのが地盤カルテです。住所を送信しメールアドレスを登録することで、該当住所の地盤に関する情報が送られてきます。情報元は地盤に関するデータを組み合わせて独自に算出しているとの事。とても簡単に取り寄せる事ができるので、まずは今住んでいる地域の情報を把握する事をお勧めします。

出典:地盤カルテ

WEBサイト
・運営元:地盤ネット株式会社

3, ハザードマップ

水害リスクを土地の成り立ちと合わせて確認
上記地盤カルテと同様に土地のリスクを確認できるサイトです。洪水、土砂災害、高潮、津波と言った、水害を中心とした情報を確認する事ができます。その他に埋立地かどうか、以前に河川や沼地、湿地があった場所か等、土地の成り立ちに関する情報も掲載されています。一般的にこのような土地は地盤が弱く水害に弱いとされているため、住む場所を選ぶ上では知っておいた方が良い情報と言えます。

出典:ハザードマップポータル

WEBサイト
・運営元:国土交通省

4, 都市計画マップ

街の性格を決定づける「用途地域」を確認
都市計画とは、都市のあるべき姿を規定した自治体毎に策定される整備計画のことです。いずれの自治体にも必ず存在します。都市計画の中でもここで注目したのは「用途地域」。用途地域毎に建てられる建物の種類や高さが定義されており、街の景観や環境を決定づけます。どのような暮らしをしたいか?に大きく影響を与える要素なので、特に住宅を購入される方は必ず確認する事をお勧めします。
※国土交通省 用途地域の概要説明:https://www.mlit.go.jp/crd/city/plan/03_mati/04/

出典:東京都 都市整備局

WEBサイト
・運営元:東京都 都市整備局
※ 東京都の例を掲載していますが、各自治体版も「自治体名 都市計画」と言ったキーワードで検索すると簡単に見つける事ができます。

5, 犯罪情報マップ

犯罪の頻度や種類を地図上に表示
文字通り、地域毎の犯罪発生状況を地図上で確認する事ができるサイトです。頻度に加え、ひったくりや窃盗、強盗など犯罪の種類毎の情報も確認できます。治安は特に子育て世代や女性にとっては非常に重要な要素なので、それ以外の方も含め住む場所を決める上では必ず確認した方が良い情報と言えます。

出典:犯罪情報マップ

WEBサイト
・運営元:警視庁

6, 通信サービスエリアマップ

5Gのカバーエリアを把握できる
各通信キャリアが提供する、通信規格ごとのサービス提供情報です。4Gに関してはどのキャリアも、よっぽどの山間部でなければ全国的に網羅されています。一方、5Gをはじめとする新しい通信規格についてはばらつきがあり、カバー状況を確認するのに役立ちます。

出典:ソフトバンクサービスエリアマップ

・au:WEBサイト
・docomo:WEBサイト
・SoftBank:WEBサイト

7, 待機児童入園率

東京付近の主な自治体の入園率を独自調査
冒頭紹介した、ふるさとクリックで提供されているデータですが、あえて抜粋しました。子育て世代にとって、保育園に入れるかどうかは死活問題であり、住んでいる地域の待機児童状況は非常に重要なデータです。転入する際のかなり重要な指標になるため、引越しを検討されている方はぜひ一度チェックしてみてください。
※データは2019年のものですので、最新情報は各自治体のHPを参照ください
※参考「保育園入りやすい街は?」:https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/ratio-of-children-entering-kindergarten_analysis/

出典:ふるさとクリック

WEBサイト
・運営元:株式会社 日本経済新聞社

このように、物件だけでなく、物件が根ざす街に関するデータを合わせて検討する事で、より暮らしやすい環境選びの成功確率が高まるのではないでしょうか?こう言った自治体データと物件情報の紐付けはまだまだ進んでおらず、当たり前に合わせて確認できる状態に誰か早くしてほしい!と願うばかりです。