前からやりたいと思っていた事の1つ、個性的な「不動産サイトをまとめる」がいったん完了しました。一通り調べてみると、数にして44のサイトが集まりました。それらを、「ROOM FOR YOU」というコンテンツとしてくくっています。
■ROOM FOR YOU
http://www.creative-hiking.jp/room-for-you/
今後、面白いサイトを見つけ次第、随時追加していこうと思います。良かったらみてやって下さい。今回の投稿では、いろいろなサイト・サービスをみて思った事、を書いています。
ジャンルで分けてみた
44のサイトを大まかに分類してみると以下のように分ける事が出来ました。どのサイトもそれぞれ、今の不動産業界、賃貸業界に課題を感じていて、その答えとしてサービスを展開しています。ジャンル分けが出来たという事は、裏を返せばその分だけ、みんなが共通して感じる問題点があるという事なのではないでしょうか。
・セレクトショップ系不動産サイト
面白い切り口で物件をカテゴライズし、物件の隠れた魅力をユーザーに認知させる。
<裏にある課題>
・これまで、ユーザに分かりやすく物件の魅力を伝えるカテゴライズが無かった。
・新築至上主義で、古い物件の価値が低かった。
・企画系デザイナーズサイト
物件の企画、施工、仲介をワンストップで行うサイト。クオリティが高い住空間を提供している。
<裏にある課題>
・古い物件の価値を高める専門性の高いソリューションが少ない。
・物件の仕入れ、企画デザイン、仲介をワンストップで出来る業者が少ない。
・ジャンル特化型サイト
改装可能賃貸、京町家、水辺等、得意分野や、特定のジャンルに特化したサイト。
<裏にある課題>
・セレクトショップ系の不動産サイトが増え、差別化が難しくなってきた。
・個性的なカテゴライズが一般化し、ユーザーのニーズがより深まった。
・地域特化型サイト
地域に根ざし、地域の不動産の魅力を掘り起こしユーザーに認知させる。
<裏にある課題>
・人気の居住エリアが固定化している。
・検索エンジン対策が激化し、地域の物件を切り出したサテライトサイトが続出。
・シェアハウス
「シェアハウス」というライフスタイルに特化し物件を紹介。
<裏にある課題>
・人気エリアの家賃高騰とそこに住みたい若者のギャップ
・従来のライフスタイル(賃貸=一人暮らし)からの逸脱
既存の枠組みの中でのサービス
私が素人だから許される発言だと思いますが、広い意味で、どのサイトも、既存の不動産業界の枠組みの中での「ジャンル分け」だと感じました。既存の物件の魅力を、どのように引き出すか。空室つづきの部屋に、どう付加価値をつけるか。
言葉を選ばずに言えば、ある意味「ぶっとんだ」サービスはまだまだ少ないのではないでしょうか。ここでいう「ぶっとんだ」とは、既存の賃貸業界の枠組みから逸脱するような仕組みやサービスの事です。既存の枠組みの中でのサービスや取り組みを否定するつもりはありません。また、むやみやたらに「ぶっとぶ」事をよしとしているわけでもありません。
特に、改装可能な物件に特化した賃貸サービス(DIYP)や、現在の個性的な賃貸サイトの先駆けである、東京R不動産の存在によって、部屋を借りる人のライフスタイルがこれまでより自由になったのは、まぎれもない事実だと思います。
そんな状況でふと思うのは、既存の枠組みにおいてこれだけの面白い広がりが生まれた今だからこそ、これまでの業界の常識や枠組みを逸脱する、あるいみ「ぶっとんだ」サービスが求められる時期なのでは無いかという事です。貸すにも、借りる側にも、そういったサービスが受け入れられる土壌が整いつつあるのでは、無いでしょうか。
理解した上でぶっとぶ
これまでの枠組みから逸脱するような新しいサービスを不動産業界でやろうとした場合、これまでの仕組みを「壊す」というスタンスではなく、つなぎ合わせて「再構築」する事が必要なのではないかと思いました。
・物件のオーナーである大家さん
・不動産管理会社
・不動産仲介業者
・物件を探す人
それぞれの課題の本質をしっかり把握した上で、点在するニーズをつなぎ合わせて再構築する。貸す人と住む人がいるからこそ、片方が損になるような仕組みでは、続かないし広がりも生まれません。
自分でまとめていて気づいてしまったのですが、不動産業界で新しい仕組みを作りだすのは、本当に難易度が高いのだと感じました。だからといって、縮こまらないように、現実とぶっとび、両方を意識して物事を考えるようにして行きます。物件をお探しの方で、いまいちビビッとくる物が無いというあなた。一度ご覧頂けると、嬉しいです!
http://www.creative-hiking.jp/room-for-you/
それではまた!