自分が大家だったとして、自分の物件に何らかの技能のプロが住んでいたらどうするでしょうか?
プロと言うと大げさだし、そんなんめったにいねーよとなってしまいますが、何かの職業についている時点で、誰しも何らかの専門性を持った人だと考えられます。職能、もしくはスキル。趣味にのめり込んで、その世界で熟練している人もいるかも知れません。
従来の大家・住人の関係性であれば、物件を使用させる義務と、家賃を支払う義務で成り立つ契約関係でしかありません。でもこれってなんかもったいないと感じてしまうのは私だけでしょうか?毎月何万も金額がやり取りされる太いようで細い関係。
今日はこの「契約だけの関係」に、もっ多様性があっても良いのではないか?というアイデアを考えて見たいと思います。
家賃の一部をスキルで支払えないか?
例えば、1月10万円の家賃の物件があったとして、そのうちの3万円分の価値を自分の能力で支払うイメージです。例えば
- 建築やアート系などものづくりの能力で、物件をセルフリノベ
- 財務や経理の知識で大家さんの収支をコンサル
- WEBの知識でネットショップ開業を支援
- 携帯端末の知識でご高齢の大家の携帯設定をサポート
- 家電の専門知識で大家の家電買い換えをアドバイス
などなど。
値付けや、どこまでのサービスレベルを保証するか?など細かな課題はありますが、このくらいの柔軟性はあっても良い気がします。
特に、建物の老朽化が進み空室率が高くなった物件や、空き家を引き継ぐ事になり急に大家になるケースなど、今良しとされる物件に当てはまらない物件の母数が今後増えた時に、「単に貸す」事の限界はすぐそこな気がしています。
であれば、全てお金で回収しようとせず、一部をスキルで受け取ることで、お金と等価に帳じりを合せる考え方が広まると面白いと考えました。
スキルの発揮先を増やす
住人目線でも少し考えて見ます。
最近でこそ複業が注目され、「本業」意外の個人のスキルの発揮先が増えつつありますが、それでもかなり限定的。多くの時間を費やす仕事で得るスキルが「本業」だけでしか活きないというのももったいない。かといって複業をやる程の熱量でもない。
こういうケースでスキルを求める大家からオファーがあれば、家賃の減額と引き換えに取り組んでみたいというニーズはあるのでは無いでしょうか?
そんな関係性が増えることで、個々の充実度や実利として可処分所得が増え社会に対しても少なからず良い影響を与えられると考えました。※人は個人のスキルを発揮したいし、それを求める大家もいるという偏った前提に立った考え方ではありますが。
持ちつ持たれつの「お互い様」を求め合う大家と住人をマッチングするサービス「お互い様不動産」
一番お互い様がイメージしやすいのは、建築系や大工、家具職人、芸術家などのものづくりに従事している人とのマッチング。
<練りどころ>
・スキルのある住人をどう大家とマッチングさせるか?
・住人のスキルをどう表現するか?
・スキルに対してどう値付けするか?
<ジャストアイデア>
スキルを表現する簡易的なポートフォリオのフォーマットを用意する。サービスレベルと値付けはバランスが必要なため双方で協議の上決める。賃料の○%×契約期間分のイメージ。○%の部分は力のかけ方次第。