今、何かと話題のTBSドラマ「半沢直樹」。「倍返し」が今年の流行語大賞にノミネートされそうな勢いですね。なにを隠そう私も、あの痛快な「半沢節」に魅了され、日曜日の九時を今か今かと楽しみに待っている半沢ファンのうちの1人です。
残念な事に、先々週は世界陸上の中継と重なりドラマの放送はお休みでした。待ちきれなくなった私は、「半沢直樹」の原作を一気に読んでしまいました。先の展開を知ってもなお、来週の放送が楽しみなのは主演、堺雅人さんが演じる、半沢直樹の魅力に他なりません。
半沢直樹原作シリーズ
作者:池井戸潤
・『オレたちバブル入行組』
・『オレたち花のバブル入行組』
・『ロスジェネの逆襲』
ドラマで実写化されているのは、先の2冊で、『ロスジェネの逆襲』については、その後の半沢が描かれています。この人気だと、おそらく半年後くらいに映画化されると思います。
私が、半沢直樹を見て、読んで感じたのは、自分にとって「仕事」とは何かをもっと真剣に考えなくてはならない、という半沢からの叱咤激励でした。
半沢直樹にとって仕事とは
ドラマ、原作で描かれている半沢直樹は、まさに「信念」を貫く「槍」みたいな人だと感じました。組織の慣習や、人間関係、銀行・顧客の立場を越えて信じた道をひたすら突き進む。自分を必要としてくれる顧客、そしてチームのメンバーと課題解決のためにベストを尽くす姿勢は、ぶれない「槍」そのものです。
「仕事の大きい小さい、仕事の種類は関係ない。自分の力を必要としてくれる人達の中で、仕事が出来るのは幸せな事だ。」と半沢は原作の中で言っていました。
確かにその通りかもしれない…。たとえ、どんなに大きな仕事だとしても、自分が夢に描いた仕事だとしても、誰からも必要とされない事に、人は心血を注ぐ事は出来ません。
「なんのために」
半沢にとって、この言葉の先には、必ず人がいます。そして、彼を突き動かす「エンジン」もしっかり積んでいます。では、今の自分はどうか?と考えてみると、正直、到底半沢のようにはなれないと思います。「自分は本当は何がしたいんだ?」みたいな就職活生みたいな事ばかり考え、迷いしかありません。
自分のためになるのか?ならないのか?良い経験になるのかどうか?要は、自己中に仕事をしているという事です。今の自分に足りないもの。それは今の仕事と、とことん向き合う事なのかも知れません。もちろん、何がしたいのかを考え続ける事を止めるきはありませんが、今の仕事にもっと愚直に向き合う事も大事なのではと思い始めました。
どんな仕事にも、その先に人がいて、何かを提供しているという構造はおんなじなのです。だったら、今の仕事のその先に居る人達に、自分は何が出来るだろう?という部分をもっと突き詰めて考え、行動に起こす事が自分の中の何かをかえる気がしました。
あ、また自分ですね。自分は半沢みたいに、純粋に相手の事を考える事が出来ません。それでも、自分なりの社会への貢献の仕方があると思います。
・今の仕事ともっと向き合う事。
・そこから見えてきた事を、もっと活かせる事が自分のやりたい事だと言う事。
そういうレベルで「仕事」を考えた方がいいかもしれない。そして、また半沢の名言。「仕事の質は、人生の質に直結する」決して流されてはいけない。自分の思う通りにしてこその人生。半沢次長。勉強になりました!
池井戸潤さんの作品について
最後に、池井戸潤さんの作品は、半沢直樹で注目されていますが、実は、数年前にも別の作品で原作がドラマ化されています。その原作がこちら。
・『鉄の骨』
中堅ゼネコンを舞台にした、こちらも企業の中で奮闘する人を描いた傑作です。こちらもチョー面白いので、気になる方は是非チェックしてみてください!